川越氷川祭

川越氷川祭

小江戸川越が1年で最も賑わうとき。
10月15日16日の2日間、川越氷川祭が盛大に行われました。
一般的に川越まつりと呼ばれることの多いお祭りですが、元々は川越氷川神社の例大祭を根源として、
直後に行われる「神幸祭(じんこうさい)」「山車行事」から成り立つまさに川越氷川神社の祭りです。
慶安元年(1648)当時の川越藩主松平信綱が神輿2基と獅子頭、太鼓などの祭礼用具を
川越氷川神社にに寄進し、江戸の「天下祭」にならって「神幸祭」を興したことに始まると伝えられています。
神幸祭は神輿に召された氷川大神が氏子の町々を訪れる伝統儀式です。
この神幸祭に各町内が、山車や附祭(つけまつり)を伴って随行したものが 現在の山車行事に発展しました。

例大祭は川越氷川神社が創建以来ずっと続けてこられた秋の神事です。
毎年必ず10月14日に行われ、氷川大神様への感謝の奉納と氏子崇敬者への健勝が祈られます。

そして10月15日。
前日夜からの雨が降り続き、どうなることかと心配されました。
しかし神幸祭の出御する13時前にはぴたりと雨もやみ…
先日の台風の際にも感じたことですが氷川の神様は凄いですね。

氷川大神様は神輿に乗られ、総勢100名以上の大行列と山車を従えて町内を巡ります。
そして人々はそのご神徳をいただき、幸せと町の繁栄を祈ります。
今年も大変多くの方々が華麗な行列を見守りました。

神幸祭は文政9年(1826)に描かれた「川越氷川祭礼絵巻」を今の世に再現した 荘厳で神聖な儀式です。
「川越氷川祭の山車行事」が国の重要無形民俗文化財に指定された決め手になったともいわれます。

今年はとても大きな天災が東日本を襲いました。
そんな状況のなか、こうして祭が執り行われたことは大変ありがたいことです。
360年以上の時代を越えて先祖の皆さまが守り続けてきた川越氷川祭。
平穏無事で過ごせることの尊さをあらためて心に留め置きながら、
川越に住む人々の「誇り」としてこれからもずっと変わらず、
未来の子供たち、そしてまた次の世代へと川越氷川祭が受け継がれていくことを願います。