ことようか

あまり聞かない言葉ではないでしょうか。
漢字で書くと「事八日」です。

2月8日といえば、立春を過ぎ少しずつ暖かくなってくる頃です。
春を迎え、いよいよ農作業が始まり、人としての営みが始まります。
昔の人たちはそんな2月8日を「事始め(ことはじめ)」、
そして、農作業がすべて終わる12月8日を「事納め(ことおさめ)」と考えました。
この2日間のことをあわせて「事八日(ことようか)」と呼んだわけです。

しかし…
この日付をまったく逆に考える地域もあります。
12月8日に「事始め」、2月8日が「事納め」です。

この日付の違いは、その日に始める「事(こと)」が、神様の「事(こと)」なのか、
人の「事(こと)」なのか、という違いのようです。
12月8日を「事始め」と考えるのは、この日から年神様を迎えるための準備、
つまり年越しの「神事」を始める日だから。
2月8日を「事始め」と考えるのは前述のとおり、この日から人としての営み、
つまり「農事」を始める日だから。

ん?
なんだかややこしいですね。

あまり難しく考えるのはやめておきましょう。
ただ、昔の日本人は現代よりもずっと、年中行事や暦をとても大切に考えていたということ。
それだけは間違いありませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福寿草の花が咲いていました。
春はもうすぐそこです。