あれから一年が経とうとしています。
もう、なのか。
まだ、なのか。
過ぎし時間の感覚は人それぞれ。
日本中の人たちが今、いろいろな感情を抱いていることかと思います。
あの瞬間、私は川越にいましたがまさしく過去には経験したことがない地震でした。
神社の大鳥居も会館の建物も前後左右に激しく揺れ…
いや揺れというよりも目の前の光景が歪んで見えていました。
震災直後、テレビで観た現地の映像。
まるで映画を観ているかのようで、なんだか現実感がなかったのを覚えています。
その後の帰宅難民、ガソリン不足、計画停電など、
今思い返してみても本当にいろいろなことがありました。
でも、現地で被災に遭われた方々はもっともっと辛い体験をされています。
そしてその苦しみは今なお続いている…
明日を前にして、なにを書こうかと思いつつ、やはりなかなか書くことができません。
そんなとき、ふと思い出した一組のご夫婦がいらっしゃいました。
去年の三月三十一日に、違うところで書いたブログです。
それを転載させてください。
先日、七十二歳のご新郎と五十五歳のご新婦のご婚礼をお手伝いさせて頂きました。
ごく限られたお身内だけのご招待でしたがとても温かい空気に包まれた素敵な式と披露宴でした。
この新郎新婦は震災があってから式を挙げることを決められました。
お互いに生がある「今」に感謝をして、これからの人生のために
しっかりとけじめをつけることにされたそうです。
縁があり結ばれたふたりが絆を固める。
そしてふたりの近しい人達がその誓いを見守る。
こんなときだからこそ、結婚式が必要だと私は思います。
人の幸せな様子を見て嬉しい気持ちにならない人はいません。
幸せと笑顔の連鎖。
きっと結婚式にも日本を元気にさせるチカラがあるはずです。
そういえば川越市内もボチボチと桜が咲き始めているようです。
さくらは新しい門出をお祝いするように咲いていて
さくらは春の神様をお迎えするように咲いていて
さくらは人々が集まってくれるように咲いていて
みんなを幸せ色に染めてくれます
桜にも日本を元気にさせるチカラはありますね。
早く満開の桜が見たいものです。
楽しいことも、
嬉しいことも、
辛いことも、
ヒトはたくさんの思い出を抱えつつ、それでも前に歩いていきます。
一年前、あのご夫婦の結婚式を見て、元気づけられた私がいたように、
これからもまた、結婚式を通してたくさんの人たちに元気と、そして幸せを送りたい。
心からそう願っています。
さて、今年の桜はいつ頃咲くのか…
楽しみに待つとともに、
被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。