落ち葉

落ち葉

15日を過ぎ、神社も少し落ち着いてきました。
七五三詣のご参拝者で賑やかなときには、人の姿ばかりが目に入り、なかなか足元には目がいきません。
あらためて境内を見てみると落ち葉がすごいことに驚きました。
神社にはたくさんの樹木があります。
それゆえに晩秋から冬に変わる今の時期は、絶え間なく葉が落ちてきます。
今日は風が強いですから、なおさらなのでしょう。
神職や巫女が掃いても掃いてもまた積もっていきます。

春から夏にかけて青々と茂り、そして秋を迎え黄や赤などに色づき、冬になる前にこっそりと落ちゆく葉。
けっして長くはない命です。
そんな落ち葉をひとつずつじっくり見てみると、どれひとつとして同じ形をした
葉はないことに気がつきます。
樹木によって、ある程度は形が決まっていても、やっぱり同じ形の葉はないのです。
葉それぞれにちゃんと個性があります。
植物も人間と同じなんですよね。

「焚くほどは風がくれたるおち葉かな」

小林一茶の句です。
私が子供の頃は、大人と一緒に落ち葉を拾い集めて近所の公園なとで焼き芋をしました。
良い思い出です。
でも、今はなかなかそうはいきません。
焚き火や野焼きなどは条例で禁止されているところも多いですから。
家の庭でモクモクと煙が出ていたら、火事と間違えてご近所さんに通報されてしまうかもしれません…
仕方がないこととはいえ、そんな社会による制限により季節を感じる光景が失われているようでなんだか残念な気がします。