冬至

冬至

今日は冬至(とうじ)ですね。
一年で一番昼が短く、夜が長い日。
昔は冬至の日を「死に一番近い日」などと言っていたそうです。
なんだか恐ろしい話ですが…
確かに昼が短いということは、それだけ日照時間も短くなるということ。
私たち人間はもちろん、動物や植物、生きとし生けるものにとっての「生命の源」ともいえる太陽のありがたさを
昔の人は心から大切に思っていたのでしょう。

さて、私の場合、冬至と聞いて思い出すのは「柚子湯」です。
子供の頃、毎日父と一緒に入っていたお風呂に、なぜかその日だけは柚子がプカプカ浮いていて、
父になんで今日は柚子が入っているのかを尋ねたら、
「寒くて風邪ひきやすい時期だから体が温まるようにな」
そんなことを言われて不思議なような、でもちょっと得した気持ちにもなったものです。

実はその「柚子湯」にもちゃんと意味はあります。
昔から柚子の香りには邪を祓う霊気があると信じられていたそうです。
また「ゆず」という読み方から「ゆうづう(融通)が利くように」という願いも込められていたのだとか。
そういえば、五月五日の菖蒲湯も「しょうぶ(勝負)に勝つように」という願いを込めていました。
それぞれに意味のある「願かけ」だったんですね。

一年で一番夜の長い今日は、それだけ美しい星を楽しむことのできる時間も長いということ。
冬の澄みきった空気のなか、夜空を見上げてみるのもよいかもしれませんね。
もちろん寒さはこれからが本番です。
今年もあと少し、風邪だけはひかないように注意しましょう。